悪い練習例
8月に入って、生徒たちのレッスンが1巡しました。
幼稚園児たちや小学生の生徒さんたちは、良い具合に日焼けしています。
充実した夏休みを送っているようで、お出かけした話なども聞かせてくれますよ。
夏休み中ということもあり、生徒たちの練習量がものすごい!!
私のほうが、生徒たちに励まされています。
ピアノの上達には、練習しかないわけですが、その練習にも良い練習と悪い練習があります。
せっかく長時間ピアノに向かって練習していても、悪い練習をしていてはもったいないですよね。
今日は、自宅練習の悪い例を取り上げます。
レッスンで、ある部分を“もっと強く弾くように!”と言われたとします。
ピアノのレッスンから帰ってきて、さっそく先生から言われた箇所の練習に取りかかります。
生徒(お子さん)が、その部分を弾くやいなや、お母さん(あるいはお父さん)が、『そこ、“もっと強く!”って言われたでしょ!!』と、間髪入れずに言ってしまうと、子どもは自分で考えることをしなくなってしまいます。
注意されたら直す、というのが、ある意味一番楽な練習方法だからです。
何も考えずにただただ指だけを動かし、注意された時だけ直すという練習を繰り返していると、生徒は自分の頭で考えなくなるので、上達しません。
直っていない箇所を大人がその都度注意すれば、子どもはすぐに直すので、一見効率が良いように思われるかもしれません。
しかし、それでは、子どもの脳にしっかりとインプットされていないので、生徒自身はすぐに忘れてしまうのです。
これは、自宅練習だけでなく、ピアノのレッスン現場においても言えることです。
生徒が自分で考えて弾いているかどうかが大切です。
先日のレッスンで、4歳になったばかりのK君が、手のフォームに気をつけながら弾くというのが難しく、レッスン中、何度も何度も私に注意をされていました。
私が、『K君、手!良い手の形は??』と声がけすると、すぐに直ります。
声がけすると直るのであれば、本当は自分の意識次第でできるということなんです。
その意識が大事なんです。
意識するということは頭を使っているという証拠ですから。
レッスン後、K君にこんなお話をしました。
『今日は、良い手の形をいっぱい練習したね。今日は先生からたくさん注意されたでしょ?注意されてから直すというのは、とっても簡単なことなんだよ。一番ラクな練習方法なの。K君はね、もう注意されなくても自分で気をつけながら練習できると思うから、1週間頑張ってごらん。ママに言われなくても、自分で気をつけながらピアノを弾くんだよ。自分の頭で考えて練習してごらん。』
K君は、我がピアノ教室の最年少。
幼稚園の年少さんのK君であっても、頭を使った練習はしてほしい、と私は思います。
むしろ、3~4歳の小さなうちからこういったことを積み重ねることが、その後の意欲向上やピアノ上達に欠かせない要素だと思います。
ピアノ以外にも絶対に役立つことです!
訓練です。日々の訓練!!
自分の生徒たちには、ピアノを通して様々な大切なことを身につけていってほしいですね。
レーヴ・ジュール音楽院・・・仙台市泉区・北中山のピアノ教室
お問い合わせ TEL:022-379-6130